大学で1年以上一緒にいる友達が一個上だった話。

たったそれだけ。ただ一個上なだけ。



大学生2年目が始まって2カ月がたった。いまだ、友達と呼べる人は両手ぐらいしかいない。その中に、お互いに大学で1番仲がいいがといえる子が1人いる。その子が、実は年齢が一個上だったらしい。



その子とは、今年の夏に一緒に免許合宿にいく。その申し込み書類を書いていた時のことである。年齢を書く欄があった。私は現在19歳。合宿開始時は既に20歳になっている。いつもなら何も思わず、「19」と書いただろう。なぜかその時は迷った。友達も同じパターンなので、「どっちで書く?」と尋ねようとした。しかし、生協のお姉さんにこの質問を聞かれるのが恥ずかしくてやめ「19」と書いて提出した。私はぼーっとしながら、書類の確認をするお姉さんを見ていた。するとお姉さんが「〇〇さんは合宿行くまでに20歳になりますよね?」と尋ねてきた。私は「はい。」と答えた。「あれ?なんでわたしだけ?」と思い、友達の書類を見た。「20歳」と書かれていた。その時、「うわ、間違えた」と焦った。合宿開始時の年齢を書くべきやったか、と思ったから。だって友達は同い年だからだ。そして確認が終わり、無事に申し込みを完了した。



その後も授業があったため教室に移動していた。道中はもちろん免許合宿の話。「無事申し込めてよかったねー」「ほんとに。バイトに休みもらわな」と話していた。もう教室に着くという時、友達が急に言った。

「あんな、私20歳やねん。」

「え?」

「もう20歳なってんねん。さっき私だけ確認されやんかったやろ?」

「あれは合宿ん時は20歳なってるって意味じゃないん?」

「違う違う、私は実は浪人しててん。てか〇〇ちゃんさっき気づいたんちゃうん?20歳のとこめっちゃ見てたやん。」

「いや、まったく。そこ20歳って書くべきやったんかーって思っとった。全然気づいてなかったで。」

これがリアルなやり取りである。その後、ずっと黙っていたことを謝まられ、早く言わなと考えていたことが友達から伝えられた。入学時、浪人は自分だけだろうから内緒にしようと考えていたらしい。実際のところ浪人の子はそこそこいる。私も何人か知っていた。早いうちに話の流れで判明するものだ。友達に「引いたやろ?」と言われた。もちろん私は「いや、別に全然引かんよ!大丈夫!」と答えた。これは私の本心である。たかが1歳違うだけ、いまさらそんなこと気にならない、と思った。その後別々の授業を受け、その日は帰った。



それから3日たった。ふとした瞬間にあの子1個上なんかと、思い出してしまう。私が高3のとき、あの子は浪人してた。私が前撮りどうする?と聞いたとき、あの子はすでに成人式終えてた。私は98年生まれで、あの子は97年生まれ。当たり前だし、ただそれだけ。それなのにそのことをすごく意識してしまう。あの子と過ごした時間に嘘はないし、言い出せなった気持ちも分かるのに、なんなんだろうこのモヤモヤした気持ち。初めての感情。知らなかった感情。2018年6月8日